top of page

​The Sea's Assmblage

 

アッサンブラージュ、瀬戸内海の潮目の漂流物を冷凍

 

W300 × H500 × D130mm  2025

 瀬戸内海に発生する「潮目」に集積した漂流物を海洋調査船で採取し、冷凍したオブジェである。

 潮目とは、異なる流速、水温、塩分濃度を持つ二つの潮流がぶつかり合い、海面に線状の筋や泡、漂流物が集積する現象である。そこには漂流ゴミや流木、流れ藻だけでなく、それらに付随する魚の稚魚なども集まってくる。本作は、その海上に一時的に立ち現れる状態を再構成している。

 冷凍とは、海を停止させる行為ではない。むしろ、一瞬で変化してしまう海の関係を、人間が認識できる速度へ変換するための方法である。矩形の氷塊は自然界には存在しない人工的なフレームであり、その非自然的な形式によって、絶えず流動する海の状態を可視化する装置として機能する。作品内部には、木片、海藻・海草、プラスチック片、生物由来の痕跡など、自然物と人工物が未分化なまま共存している。それらは単なる「海洋ゴミ」ではなく、異なる場所、異なる時間、異なる生態環境を通過した痕跡が、潮目において一時的に集積した集合体である。

 重要なのは、個々の漂流物ではなく、それらが海流や生態系、人間活動によって一時的に集積している状態そのものである。潮目とは、異なる水塊が混じり合う場所であると同時に、海の流れそのものが揺らぐ場所でもある。

  • Facebook
  • X
  • Instagram
© Copyright 2024 TOMONARI MASE 
bottom of page